5576 Keyboard


当セクションはPS/55の構成品としての 5576キーボードを記録することが主たる目的であり、 Keyboard全般に関する専門的なページではありません。
また 5576以外の他社製キーボードについての情報もありません。


 

はじめに
重要なリンク

5576の系譜
Multistation 5550 用K/B

PS/55用 5576シリーズ
  5576概略
  Curved sculpture (湾曲配置)
  キーの高さ
  コネクタのピン接続
  001の基盤接続図
  取り外し式 Key Cap
  PS/55接続時の S/N による制限
  KVM の使用
 


  5576-001
   前期型と後期型

  5576-002

  5576-003

  5576-A01

  5576-C01

  5576-B01
 

β  2003.06.12
V.1.00. 2003.06.21
加筆訂正  2003.10.25

はじめに

私はキーボードの機構、スイッチの種類などについてはまるで詳しくありません。 会社で初めて PS/55 のキーボードに触れたときから、それまでのものとなにか違う、という思いはありましたが、 その後 5551-N と共に 5576-002 を入手し、更に A01 をそれと知らずに使い始めましたので、私にとってはこれらのキーボード の感触が 「キーボード」そのものでした。 その頃は B01 のフニャフニャした感触に,ただ漫然と 「同じ 5576 だのにエライ違いだな〜」と思っておりました。

「メカクリ =メカニカルクリック」という表現については、A01、002 あたりの クリック音が出るもの全てがおなじ構造なのかと思っていたのですが、実はそうではなくスプリング機構、接点接触構造 の違いなどいろいろあり、「メンブレム」 というのはゴム式スプリングを指すのではなく 接点構造 を指すものであるという事や、A01 もメンブレム=薄膜接触機構 なのだということも最近知りました。 

PS/55 ユーザーとして自分が愛用している 5576 に関するセクションも設けなくてはと思ってはいたのですが、感触を伝えるというのはとても難しいという事と、そもそもキーボードの構造はさっぱりわからないという事から手付かずになっていました。  先日からインターネットであれこれ調べ始めたのですが、5576に関しては PS/55関連品というよりも「 日本製の優秀なキーボード」としてキーボード愛好家の皆さんのホームページで充分に語り尽くされているとういう事を知りました。 にもかかわらずあえてこのセクションを設けたのは、仮にリンクだらけになってもやはり 「PS/55」 を本題にしているいる以上 キーボードについてもちょっとは触れておこうというごくごく軽い気持ちからです。 

   このセクションを作成するにあたっては 5576そのものあるいはIBMキーボードの歴史、構造などについて ITさんのサイト 「鍵人」、Tanaka氏による 「Qwerters Clinic 」を参考にさせていただきました。 いずれのサイトも各種キーボードを網羅しており、バネ機構、接点構造を始め、IBMキーボードの歴史など内容の濃いサイトとなっています。 また MimiLabo!! Keyboard Maniacs/魅惑の鍵盤 の独断と偏見による(失礼)キーボード評は読んでいて楽しくなります。 他にもすばらしいホームページがあり全てを紹介できませんが、当セクションにおいても数箇所でリンクさせていただいており、また参照させていだきました事をこの場を借りて御礼申し上げます。

というわけでまずはキーボード関連サイトをリストアップいたします。 

日本語サイト
鍵人 http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Cupertino/9946/index.htm 
         鍵盤構造史(キーの構造と種類) 
         鍵盤寸評 ( IBM PC 鍵盤から 5576各種、その他のキーボード) 
         ドライバ情報 ( 5576-001/002/003 をWIN2000/XP で使用する ) 

Qwerters Clinic  http://park16.wakwak.com/~ex4/kb/
      技術情報ページには キー 構造、連続写真など貴重な画像があります。

Keyboard Maniacs/魅惑の鍵盤  http://vine.web.infoseek.co.jp/keyboard/index.htm
      IBM K/B から各社K/Bが勢ぞろい。  MimiLabo!!Topページから入る
     http://www.hi-ho.ne.jp/vine/pc110/index.htm にはキーボードではありませんが
     PalmTop PC110 の全てがあります。

Fantastic realism  PCのページ  http://nextire.hp.infoseek.co.jp/pc/
      5576-002 についての説明 

英語サイト
The IBM, Model M Keyboard   http://www.3m3718.com/modelm.php

Type  Hard or Go Home -M   http://www.modelm.org/
     非常にマニアックな Model M の改造など 

IBM PS/2 Keyboard Modification  http://www.geocities.com/jszybowski/keyboard/index.htm
     もしかすると PS/55 と 5576による KVM での不具合が解消できるかと思ったのですが 
     ダメでした。

Ardent Tool  http://ohlandl.kev009.com/keyboard/Keyboard.html
   PS/2の相棒としてのモデルMについてのあれこれ。

 

 Back to Top


5576の系譜
( 独断と偏見と受け売りと推測混じりの駄文ですのでそのつもりで読んでくださいまし。 ) 

Multistation 5550 のキーボード
 4773313 あるいは 5556 シリーズなど 
 アルプス スイッチ機構 
 機械式接点構造

概略
互換性はありませんが 5576 の兄貴分といえようかと思います。 ITさんのページ「鍵人」の 4773313 のセクションでみられるものがいっとう最初のものかどうかわかりませんが、 TAHARA氏のマルチステーションのサイトにおけるキーボードリストによれば、他に 5556シリーズとして各種バリエーションが存在したようです。 これらは 後の 5576-001 同様 ALPS製によるメカニカルキースイッチ ( スイッチそのものは 5576-001/002 とは異なります ) を採用していますが、ノンクリックタイプであったようです。 また、IBM The PC鍵盤と同じく AT仕様以前のキーボードであり、AT系とはスキャンコードが異なるため、最近のDOS、Windows系パソコンでは使用できません。  

マルチステーション5550ページの管理者よりの情報。
氏が所有する 5556 4型キーボ−ド を確認したところ P/N は 4773318  4773178   となっているとの事です。  カタログでは  x型 という表記が主となっており、 翻って新しいシステムガイドでは 5556 と記載されているとの事です。 もしかするとある時点で 5556 という呼称にまとめられたか、あるいは呼称と P/N が異なるか...。 
ちなみに 1型と 4型とでは 見た目は改行キーだけの違いのようですが、実際の使用上は相当な違いがあるのだそうです。 いずれ 上記ページで更に詳しい情報が追加されると思います。

2004.01.26
P/N 47733184773178 に訂正。 長い間ウソついてました。 メールを読み直していて誤りに気がつきました。  m(_ _)m 


実際に触れたことがないのでノンクリックのキースイッチというものがどのようなレスポンスなのか皆目検討がつきませんが、 5576-001あたりと比べると 「やや軽め」といことのようです。 
  

US IBM は The PC 用に 座屈バネ方式(Buckling Spring Technology )という機構を採用しており、接点構造は別としてこれが Model M (P/N 1391401)に引き継がれることになるわけですが、 日本IBM は何故か US IBM とは別の道を辿ることになったことになります。 前出の「鍵人」をはじめ鍵盤に詳しいサイトによれば、タイプライター文化が比較的浅い日本マーケット向けに日本人受けするキーボードを模索した結果であろう、ということのようです。 


形状
5556については マルチステーションのページ を参照ください。
4773313 は鍵人サイトをどうぞ
  

IBM PC系の The PC鍵盤 (PC/XT 83Key Keyboard )似の形状で横幅を長くして 1390876 風のキー配置 したキーボード、 という感じです。 


鍵人サイトによれば The PC系はその後 後期型XT( ATスキャンコード対応)向けの 101Key 仕様の 1390120 と AT仕様のLED付き 101Key 1390131 に発展し、更に PS/2の登場と共に M型 ( = Enhanced 101Key  Keyboard 1391401 )へと進化していったようです。 
日本でも PS/2 に呼応して 386系の新しいパーソナルコンピューター PS/55 が登場するわけですが、K/B については Multistation 同様 「日本人向け」であることを意識して 5556の発展系である 5576 シリーズ が投入されることとなりました。 

Back to Top


PS/55用 5576 シリーズ
 

5576概略
マルチステーションに続く PS/55シリーズを開発するにあたり、日本IBMはK/Bについて これまでと同様に US IBM とは異なる戦略をとりました。 すなわち IBM内製の Buckling Spring 機構はとらず、 マルチステーションで採用した アルプス製板バネ機構による機械式接点構造 を採用した 5576 キーボードを開発しました。 マルチステーションで用いられたアルプススイッチは接点部分が縦に配置されており、亜種にはクリック音を演出するスプリングを別に持つものがありますが、 5576-001/002 に採用されたキースイッチは接点部分がキー低部に設けられており、接点を押す板バネががそのままクリック音を演出するという構造で、マルチステーションキーボードや他のキーボードメーカーに採用されたスイッチとは別種のものとなっています。 また 5576-001/002のキー配列は現在のスタンダードとは異なっており、PS/55の独自配列となっています。002の場合は 左ALT 位置に 「漢字/カタカナ」キーがある程度の違いですが、5576-001となると マルチステーション時代からの 文書プログラム用の特殊キーや拡張された24個ものFunction Keyなどかなり独特のキー配置となっており、サイズも特大級のキーボードです。
なお、003 を含むこれらの PS/55 の特殊配列に伴なう Win2000/XP におけるドライバ情報は鍵人サイトで詳細が記載されています。 こちらをご覧下さい。

5576-001/002のキースイッチ機構と他のアルプススイッチについては Tanaka氏による Qwerter's Clinic  技術情報 を参照下さい。 

その後、 DOS/Vの登場と共により 002の配列を基本によりAT機的な (ほんとうは PS/2 に倣ったというべきではないかと思いますが...)キー配置を採用した A01ではバネ機構も US IBM 同様 のBuckling Spring ( ただしスイッチそのものは US IBM製ではなくブラザー工業製)に変更されました。 ちなみに A01 のキー配列 は OADG ( 日本IBMが提唱した DOS/V推進団体 = Open Architecture Developers' Group )標準仕様キー配列となり、その後の日本語キーボードの基本配列となりました。  いずれのキーボードも ある意味では大味な感じがする US製 M型系列とは微妙に異なる 「キッチリした打鍵感」が最大の特徴で、国内マーケットをより意識した製品といえるでしょう。 加えて工作精度というかプラスティック加工技術 (あるいは金型技術 ?) がいかにも緻密な日本的工芸品という趣があります。   

Model M について 「大味な感じがする...」と書きましたが、これは私はそう感じるということであって、 スプリングの残響感や 5576 の 「カチ」 に大して「ガチ」 という感じのクリック音、あるいはスペースバーあたりで親指に感じる違和感 などをもってそうのように表しているだけであり一般的にそういう評価であるという意味ではありません。 このあたりは好みの問題ですから、深く突っ込まないでいただければと思います。 


Curved Sculpture ( 鍵人サイトに倣って 湾曲配置 と呼びましょうか )
形状的な特徴としては Model M 同様に IBMがいうところの Curved Sculpture という人間工学に基づいた湾曲したキートップの配置(横から見るとよくわかる)が挙げられます。 

Model M の場合 Function Key がやや高い位置に設けられており 湾曲度が一層際立った印象を受けます。 実際にキーボードに向かうと Function keyは手前に傾斜しており、5576に比べて 斜め前方に押すような形となります。
Model M.
5576-001/002 あるいは A01  の場合 Function Key のトップは盤面と平行になっていて湾曲配置はFunction Key の下までとなっています。
 
5576-001

全体の傾斜は足と併用する事になりますが、5576は足を立てた場合、デスク面から 約 5.4cm、 Model M で 6cm と 0.5cm ほどの差があります。 
Function key の傾斜は 手が大きい方にはModel M の方が合理的な配置なのかもしれません。

 

5576-A01

キーの高さ 更に細かく )
日本IBMも結構芸が細かく最下段のキー列は 左側の「前面キー」、右側の「実行キー」から内側 のキー( スペースバーや英数、無変換などなど) は手前に向かってなだらかに(湾曲配置とは逆カーブ)カットされていて、Model M とは異なります。 はじめて Model M を手にしたとき スプリングの感触とか残響音とかの違いのほかに「何か違う」という妙な違和感 を感じたのですが、実はその違和感がスペースバーで感じる親指の感触だという事に気づいたのはごく最近のことです。  5576系は両手がキーボードに何気無く触れているとき、あるいは実際にスペースバーを押すときに(あるいは 変換・無変換も)親指が感じる キーの高さからくる 「アタリ」 が Model M とかなり異なります。  なお、 Made in U.S.A の C01はこの点に関してはやや中間的なつくりになっており、やや手前が丸みを帯びたキートップとなっています。 

切り立った最下段Key  M.

 最下段がなだらかな 001 
 手前は拡張Key

 同  A01

更に一点異なる点といえば、 002の場合であれば、Model M の 両サイドの Ctrl キー位置に相当するところの 「前面キー」 と 「実行キー」 の高さがわずかながら他のキーより低くなっていることが挙げられます ( たぶん 1mm そこいらの差ではないかと思います ) 。 これらのキーは A01 (あるいは 昨今の キーボード )においては Model M 同様に左右の 「 Ctrl キー」 に相当します。  これはあくまでも推測ですが これらのキーは ブラインドタッチでタイプするとき(というか正規の指使いでタイプするとき)いずれも小指が受け持つキーであり、他のキーより多少低いほうが小指の動きがスムーズになる、という判断があったのではないかと思うのですが、どうかな〜....。 
 

左の画像は 5576 Keyboard-1 (5576-001) 

左側;拡張Key  ( 数値Keyと同じ高さ) 
中央;前面(ALT)key  ( A01の Ctrl 位置 ) 
右側; Caps Lock    ( A01 の ALT 位置) 

中央の 「Ctrl」位置にあるKeyがわずかですが低くなっています。  Keyboard 右側の Ctrl も同様です。

以上 2点 は 001/002/003/A01 では同じ造りになっておりますので、多分 001/002 の兄弟機 でも同様ではないかと思います。 

2003.11.26
手持ちのキーボードを調べてみたところ、 Zenith ZKB-2、 Cherry G80 が似たようなデザインを採っており、スペースバーの左右のキーはいずれもごくわずかですが低くなっていました。 他にもあるのかもしれませんね。

Back to Top


コネクタのピン接続  

ピンをどちら側からみるかでまるで異なってきますが、上の図はIBM PS/2 Keyboard Modification を参考に描きなおしたものです。 右側の図は同ページの図がプラグ上面(ピンが直接見えている底部からではない)からみた図なので底部からの接続図に描き直しましたものです。  キーボード側プラグ形状は異なりますが両者は同じピン配置になっています。   +5v は赤、Clock は茶、 GNDは黒、 Data は白、となっています。 
なお、001/002/003 用のケーブルには SP信号線を有するものもあり、これらはキーボード側DATA(赤)の隣に黄色のSPドライブ信号線があり、プラグ6番を通して本体からドライブ信号を受けるようになっています。 参照

5576-001 の基盤接続図 (基盤裏面 より ) 

  M型と コネクタの基盤側PINの配置が異なるようで 前後が逆配置になっています。 

M型では Clock、Data が基盤前縁側に配置されています。

   キーボード側プラグの M型との相違 

上部より   左; 5576     右; M 

 Pin側(下部)より  左;5576  右; M

B01/C01を除く 5576 キーボードはいずれもキーボードケーブルが着脱式になっており、コネクタ形状は PS/2 Model M と似ていますが同一ではありません。 ケーブルそのものは 001/002/003/A01 で共通です。
私が所持するケーブルはカール部分から PS/2 コネクタまでが非常に長いもの(196cm ), ごく一般的な長さのもの(約 63cm )、両端部分が極端に短いものの3種類ですが、他にもあるかどうかはわかりません。  よく調べてみると ケーブルに白地で番号がふられているものとそうでないものがあります。

     長いケーブル    3082、
     標準ケーブル    2472、5062、 番号無し
     短いケーブル    0422
     モデル M      8982、1192、 番号無し

    番号の意味するところはわかりません。 

 

Back to Top


取り外し式 Key Cap

5576-001/002/003/A01のKey Top はベースの上にCap がカバー状に覆い被さった着脱式構造になっています。  キャップの両サイドに突起がありますのでキーの上下を強くつまみながらめ細めのマイナスドライバで右サイド中央部を軽くこじってやれば比較的容易に取り外すことができます。  この構造のおかげで Key Cap の清掃はとてもやりやすくなっています。  本来の目的は Key  Cap を取り替えることにより 通常のPC仕様から 汎用機仕様に変更する(あるいはその逆)であったようです。  で、そういう目的のための透明キートップの option品 も 実際にあったわけで、これにはなんと Key Cap Remover までついていたようです。  5550-S/T/V あたりの ドライブストラクチャのスナップロックの引き上げ器 (というのかどうか知りませんが )と同じでいたれりつくせりの小物です。 ちなみに キーキャップそのものは Model M と 5576 とでは形状が異なりますので流用はできません。 Key Capについての詳しい情報はこちら「鍵人」サイトをどうぞ。   ちなみに 5576のキーキャップは嵌め込みがしっかりしていますが、モデル M の方は比較的容易に取り外すことが可能です....というか、私の所有する M はいずれも 「外れやすい」...。 

尚、 Key Top刻印 についてはいろいろな手法があるようですが B-01以降を除く キーボードは 昇華印刷 という手法で刷り込まれているとの事です。 B01の文字は耐久性に乏しく、文字そのものが消えかかったものをよく見かけますが、 001/002/003/A01/C01 あたりはそのようなことはありません。 
 
 

最近では 5576キーボードは秋葉葉でもメッタに見かけることがなくなったな〜 と思っていたのですが、なんと Yahoo オークションでは これらのキーボード (特に A01 や 003 )がメチャクチャな値段で売買されていることを知り驚くやら呆れるやら... でも、入力装置というのは大事なものですから、そこのところに気を使う人は金も使うという事なのでしょう。 使いづらいキーボードはストレスの元ですから....。 

 Back to Top


PS/55接続時の S/N による制限

A01/C01 を除く 0001/002/003 キーボードには一部の PS/55で使用する際の制限事項があり、一部のS/N品 (正しくは EC No. 品 )は不具合が発生します。 

表現はいろいろありますが、PS/55 のパンフレットやブローシャーには以下のように記載されています。 
 

以下の製造番号のキーボードは使用できません。
5576-001 S/N 99-69887以前、 および 99-90000 から 90849まで 
5576-002 S/N 99-19323以前、 および 99-90000 から 90109まで 
5576-003 S/N 99-A5976以前 

このシリアルナンバーの最初の 99 は製造国(あるいは製造工場、地 )を示す番号で、この部分が仮に 97 である場合は対象品ではありません。 肝心なのは 99である事とそれに続く  " - "以降の5桁の番号です。  加えて この番号には MES  と FRU の2種があり、上記であれば xxxxx 以前 となっている番号が MESで、 " 90000から xxxxxx " という方が FRU に相当します。 

より明確なのは EC No. による判別で、それによれば 
 

"... 必ず、正しい E/Cレベル および S/N番号の鍵盤にてご使用ください..." 

  となっており、問題の起こる EC レベルはというと 
  5576-001 ; A27299、 C13321 
  5576-002 ; A27345、 341578 
  5576-003 ; A27689 

となります。 尚、発生する問題はというと
 

5576-001

システム起動時に 「306」エラーが発生

5576-002 

起動時、始動、英語DOS および日本語DOSの英語モードで「*」が 「&」に文字化け

5576-003

DOS/V日本語モードおよび日本語OS/2モードで 「 」 が 「 ) 」に、 「 ) 」が 「 ? 」に、「 + 」が「 」に文字化け


全ての機種で確認したわけではありませんがマニュアル・パンフ類の発行時期と製品流通時期を見てみると、以下のようになるのではないかと思われます。 

問題が発生する機種

  • 5530-S/V/W/L  ( この表記に T と U は含まれていません )

  • 486系DESK TOPモデル (  5551-W, 5551-N/Y、 5551-R/L、 5560-W/W2/N )

  • 5580  全機種、 8595 ( となると たぶん 9595も )

  • 5538  システムガイドに表記は見られないが、実際に制限付きEC の 5576-001を接続すると キーボードエラーは出ないが、正しく認識されていないようで Win NT スタートの Ctrl + Alt + Delete すら効かない。ちなみに適合品の 002 は問題無し。 非適合の 003 でも起動はOK 

その他の機種

  • 5510系は A01が標準装備となっているためか制限記載なし。制限はないのかもしれない。

  • 5550-S/T/V、 5571-T/V は実機が手元にないので確認できないが、もしかすると制限はないのかもしれない。問題発生機種の 5530-S/V/W/L の 表記に記載がないという事は、これらの機種の発売・流通時期を考慮すると 5550/5571 ならびに 5530-Tは対象外という事のように思われる。

002、003 の場合は「使えなくはない」 わけですが、001 の306エラーは該当するPS/55で使用することはできない、という事になります。 
ちなみに 非適合EC の 5576-001が手許にありますが(まさか身近にそういうものがあるとは考えてもみなかった)、  NAKAGAWA のNK-KVM-2 に繋いで Dell Optiplex と IBM PC720 を何事もなくコントロールできています。 レジストリを修正していないので Dell のWin2000ではキーがグチャグチャですが、使えることを確認してみただけ....そして、まさしくパンフの記載の通り PS/55 5551-N/5551-R に単独で接続したろころ 000306 のキーボードエラーを表示してシステムはストップしてしまいました。

青丸印は..(上記の制限を受けないものではないかという見方もあるようですが) FCC認証のマークではないかと思ったりするのですが、その割には新しい A01 に付いていないのでようするに...わからない。 
鍵盤関連のサイトをあちこち見てみますと FCC認証とも関連がないようです。 

適合・非適合については概ね EC No. と S/N でほぼ把握することができるのですが、中には どう判断すればいいのかわからないものもあります。  各サイトを眺めたところ、河童かぱかぱー ! ! 002 などは EC からすれば問題無しと思われますが S/N ではひっかかりそうです。  ただしこの品の品番表記は一般的な "5576 KEYBOARD-2" ではなく "55760N2" となっていて、且つ P/N も "94X1110" ではなく "07G3331"と新しい体系の番号ですので制限そのものと無関係なのかもしれません。 ついでに FCC 認証表示が無くて 青丸印 付き... やはり 青丸印 =トラブルフリー の証なのでしょうか。

  

 Back to Top


KVM チェンジャー について 

NAKAGAWA メタル製 NK-KVM-2

小さくてがっしりした造りで、落ち着いたシルバー塗装の外観です。 正面に K/B、マウスコネクタを装備し、裏面には PCからの K, V, M コネクタ2セットと モニタアウトの端子が並んでいます。

はじめに 5576-001 を繋いで PC側は Dell Optiplex G1、 IBM PC720 を接続してみましたが、なんら問題なく操作することが可能でした。 その後、A01、 002、B01、 B05の後継機 などを試しましたが、いずれも問題はありませんでした。 ちなみに 最初に使用した 001 は上で紹介した EC不適合のものです。 

気をよくして 本来の目的である PS/55 の切り替えに挑戦することにして、使い慣れた 5551-N と 5551-R を繋いでみました。 が、 残念ながら NK-KVM に接続して電源を入れますと、 002/A01 どころか、 B01 さらには KB-8920 というWindows Key 付きの K/B いずれも NK-KVM を通すと「 306 」 エラーとなりました。 

たぶんに NK-KVM のバッファー回路が PS/55 のキーボードタイミングと合わないのだろうと思います。 

 

Belkin OmniView  Model # F1D066

この機種についての詳細は BinBunさんのサイトをご参照下さい。 
ここで肝心なことは、( レポートをよ〜く読むと ) 使用環境は A01 +  PC720 と 5521-Y であるといることです。  つまり Model #F1D066 の場合は PS/55 でも使用可能であるという事です。 同ページでは 001あたりはダメではないか...?、と記されていますが、 上記のNakagawa + DellでOKであるという事はあながちそうでもないという事なのではないかと想像されます。 
OmniView の現行機種は Eシリーズとなっており、 F1DB102P とF1DB104P の2機種がリストアップされています。  現行機種も PS/55 で使用可能か否かは...今時  PS/55 をKVMでコントロールするという酔狂な人はそうそういないと思いますので確認のしようがありません。 

 

 Back to Top

5576-001
アルプス製 板バネ機構スイッチ採用(クリック音有り) 
機械式接点構造 
 

5576 Keyboard-1  P/N 94X1220

PS/55 は マルチステーション5550の後継機として登場しましたが、5576-001はマルチステーション時代の DOS文書プログラム を使用する上での 専用キー を装備した大型のキーボードです。  拡張された12個のFunctionの機能はさっぱりわかりませんが、5250接続や3270接続の端末として使用する際に必要なキーなのかな〜と想像してますが....。  一見すると LED がないように見えますが、右上の長方形のスペース右端に縦3列 のLED が潜んでいます。 
   なお、 このキーボートと同じ形状・構造でいくつかのキー刻印が汎用機接続を目的としたものに変更された 3479-JA1 と更に平仮名がカナ表記になった 3479-JA4 というのがあるのだそうです( 「鍵人」より )。 
  

マルチステーション 5550 サイトの管理者 より以下の情報をいただきました。 

Functionキーについて
3270、 5250、 DOS文書プログラム など 使用するプログラムによって用途がまったく異なる。  加えて5250接続では F1 〜 F12 も 呼び方が CMD1 〜 CMD12 となる。 

兄弟機について
3479-JAx は 5250接続用途 のキーボードである。 したがって接続先はどちらかというと 「オフコン」という区分けになる。 ( AS400 あたり ? )。 
汎用機接続の 3270専用端末である 3472用として 3479-JMx があり、 5576-001 互換という意味ではむしろ こちらのほうがふさわしいかもしれない。 
いずれにしても 接続先のホスト用に キーの刻印を合わせたものと思われる。 

そういえば先日 Yahoo オークションに 3479-JM1 というのが出ていました。 

  

キー操作の感触は 5576-002 と並びとても洗練されたものとなっています。配列は特殊で 右Ctrl 位置は 「実行」キーと刻印されています。 左 Ctrl は左側の10個の特殊キーの中にある という風変わりな配列です。 カーソルキーも最近の4個配置ではなく 十字の5個配列となっています。 
こういう特殊な配列にもかかわらず、 後述する 5576-002 と並び、そのキーレスポンスの秀逸さから、多少の不便をものともせず Win2000/XP で使用する方も相当数おられるようです。 
    私自身はキータッチは好きなのですが、やはり配列に馴染めなかったのと Win2000 では使用できない、という思い込みから 001は避けてきました。 ある事情で 001 でテストする必要があり一時的に頻繁に 001 に触れることになったのですが、やや軽めでコチコチと決まる感触はやはり棄てがたいものだと再認識しました。 A01 とのレスポンスの違いがどこからくるのかさっぱりわからなかったのですが、 冒頭に挙げた サイトをあれこれ読んでいて 「弦巻バネ」 と 「板バネ」による違いが、指先に伝わる微妙な感触の違いを作り出していることを知った次第です。 

互換機での使用に際しては(ドライバの件を除き)大きな問題はありませんが、肝心のPS/55との接続では、5576-002/003 と共に  EC No. による非適合品があります。 5576-001の場合は 起動時にキーボードエラー 306 が出ますので致命的です。(大方の互換機ではなんら問題なく使えるのではないかと思います。) 
 

 10個の拡張キー

 十字カーソルキー 


 一部のPS/55に不適合のEC 

   当方の所有機  

( 数年前に配列に馴染めなくて最後の一台を里子に出しましたが、先日 PS/55 に 001でなくてはならないという知人のために知り合いから譲ってもらったのですが....) 

   5576 KEYBOARD-1   EC No. C13321 (大当たり ! ) 
   S/N 99 52736 (ダメ押し ) 

というわけで一部の PS/55 では使えない、という結果になりました。 トホホ...で、結局私設MCA記念館 ( 一般的には "足の踏み場もないくらい散らかった部屋" とか ジャン窟とかいふ ) で扶養することとなりました。
なお、 上の中央の画像の 赤枠で囲まれた部分は、ラジオペンチでも落っことしたのかもののも見事に穴が開いてしまっています。  キー操作に問題はありません。 

 
 
2003.07.20 追加
5576-001の前期型と後期型

このセクションを書くにあたり(そして書いた後)も みみラボ「魅惑の鍵盤」「鍵人」などのサイトを眺めているうちにそれこそ 「鍵盤の魅力」に見事にはまってしまい、キーボードマニアな今日この頃である。

連休のでもあることだしもしかして「魅惑な鍵盤」が落ちていないかな〜」と暇つぶしに久しぶりに秋葉をぶらついた。  キーが剥がれてはいるがEC レベル合格品の 5576-001 を300円で拾ってきた。
EC No. C63966、 P/N 97-95185 バッチリだ。 キーが4個剥がれてたけど箱のなかから3個拾った( TOPの表示はまるで異なる。)  これで 上の EC 非適合品と合体すればバッチリだと思った。 

ところがどっこい、 5576-002の前期型、後期型 と同じく、 001にも構造の違いがあった。  そして 両者でキーボードベースの流用はできない。
5576-002の違いについては Fantastic Realism5576-002 のページでご確認ください。

古いもの

今度拾ったもの(新しいほう)

EC No.

C13321

C63966

P/N

99-52736

97-95185 

ロジック基盤

ALPS56AAA1249A

ALPS 56AAA1249D

キーボードベース基盤

ALPS56AAA0383B

ALPS 56AAA1383C

外見上の違い

  1. キーボードベース部分の基盤のシルクパターンがまるで異なる。 新しいほうは LED とフンクションキーの間がパターンが込み入っている。
    ということは 単純にコントロール基盤の入れ替えでは EC の問題は解決しないのかな〜.....  やや不安....

  2. 古いほうは基盤が金属プレートにピッタリ張り付いているが新しいほうはスイッチの下2/3が金属プレートの裏に出ておりその分だけ基盤が浮いた形になっている。
    つまりキースイチの取り付け方がまるで異なる。
    それにしても古いほうの基盤とプレートのサンドイッチ構造は一体どうなっているのだろう。 プレート表側から ダイオードや抵抗ジャンパーワイヤが取り付けられているのだが....素材はアルミだと思われるが表裏両面共に非伝導性の塗料が塗られていて、抵抗・ジャンパー・ダイオードなどの貫通ホール部分は径を大きくして塗料で接触を防いでいる....という事なのでしょうか???

  3. 筐体下部
    古いほうは位置決め用の貫通スタンドが ロジックボード部の2本だけだが( これは新しいほうにもある) 、 新しいほうは 手前に3本、 後方隅に2本のキーボードベースを貫通するスタンドがある。

    ベースを支えるスタンドは 古い方では 後方、中央、手前にそれぞれ3本のセットになっているが、新しい方は中央手前寄りに2本と支え兼用の上部両サイドのスタンドのみである。

  4. 手前のキーボードベースを固定する 爪 の形状が両者で異なる。

キータッチ
古いほうは 「カチッ、コチッ」という感じだが新しいほうはどちらかというと  "ルーズ" な響き がある。   当初 1. の違いに気を取られていて何故キーレスポンスが違うのかかわからなかったがジックリ比べてみて基盤取り付けの構造が異なることに起因することが判明した。
古いほうは金属プレートと基盤が一体化されておりスイッチのアセンブリがしっかりと支えられていてついでにスイッチアッセンブリに取り付けられた固定ピンが基盤を貫通してハンダで固定されている。  新しい方はスイッチ金具のみがハンダづけされているように見える。

個人的にはムダな残響の無い古いほうのタッチがとても気に入っている。 新しいものは少しばかりジャジャ馬になった感じだ。

上記は裸の時の感触だったのですが、ネジ止めして外側のbodyもちゃんと組み込み "キーボード" として打鍵してみると、 印象は逆転する。  前期型はゆっくり押し込んでいきスイッチが入るときの  "チッ " という感触に変わりは無いが、通常の文字入力になるとむしろ前期型のほうがトーンの高い戻りで、女性の声にたとえると "若い女性" の声だが、後期型のほうはトーンが低く中年の女性の声 といった趣である。   キーボードベースだけの時と 完成品 としての状態とでかくも印象が違うものかと驚いた次第である。  各サイトに見る 001 の評価というのはもしかすると 後期が主流ではないかと思い調べたところ、 鍵人、河童かぱかぱ− の両者は  ECレベル C63966 の後期型、 魅惑の鍵盤は残念ながら EC不明でした。 後期型の EC レベルは他にもあるのではないかと思われます。

まとまりがつかなくなってきたのでこのあたりはいずれ整理することにしてとりあえずあやふやなことは Still Crazy  Keyboard #4 あたりに書くことにします。

 

こだわりのキーボード というサイトのキーボードの清掃のセクションで 前期型と後期型の違いを少しだけ見ることができます。   

当初の計画では新しいほうのボディ、コントロール基盤に古いほうのベースを移す予定だったけど、もしかして 古いほうはそれなりに存在価値があるのかもしれない。 そもそも基盤銅箔面のパターンが大幅に事なるという事はコントロール基盤だけを替えても キーボードエラーは解消できないかもしれない。  古い方は当方でメインとする 486系のPS/55で使えないとはいうもののいずれ迎える 5530-T では使用できる可能性が高い。 ならばあまりいじらずに 堂々の「 非適合品」 のままで残してしておくか....。  今度拾ったものは補修の際の部品取りにしよう。 という事で 穴の開いた ENTER KEY を今度拾ったものから移し替える .....できない。 スタビライザーの径がまるで違う 。

というわけで合体作戦は失敗。  仕方ないので新しいほうは壊れたスイッチの外枠を補修して、普段は使用しない上部Function Key部の正常なキースイッチと取り替えよう。 リーフスプリングが一個足りないし キートップもピッタリのものが無いので完全レストアというわけにはいかないけれどそのうちまたジャンクな 001が見つかるだろう。  
それにしても 001 と C01 にはあまり縁が無いみたいだ。  一番最初の001は配達の途中できーに無理な力がかかりスイッチのスライド部が割れてしまっていた  ( 今回のものも 4個 が同じ症状 )。 瞬間接着剤と裁縫用の糸と速乾エポキシでなんとか修復したけど動きが渋くなった覚えがある。 今度は少しはうまくできるかな〜。 

 

そして翌朝
あんこ( キーボード基盤)は替えられないけどコントロール基盤は入れ替えが可能かもしれない。何よりも PS/55でキーボードエラーとなる原因が コントロール基盤 のみなのか キ−ボート基盤を含めた全てなのかをはっきりさせたい。
というわけでとりあえずキーボード基盤部分をバラック状態で繋ぎ替えてみた。 これがうまくいけば 非適合ECのボディ、キーボード基盤に新EC レベルのコントロール基盤を入れ替えて好みのキータッチのままエラー無しで PS/55 486機に使用できるわけだ。  ENTER KEY に穴が開いているけど.....

結果
新EC を組み込んだままの \300 ベースに旧タイプのキーベースを接続し、5551-R にセット。  電源ON で 000301.... 306ならわかるけど 301 はおかしい。 ふるいキーベースを繋ぎ変えても同じ。  そういえば電源ON時のLED 点灯がなかったのでよ〜く確認するとキーボード側のコネクタがちゃんとロックされていなかった。  しっかり繋ぎ直して再度 電源ON。 
メモリチェックの後 エラーコード、ビープ無しでチェック用に入れてあった Win98が立ち上がった。  キーボードドライバも 以前のテストで 001/002を選んだままだ。 左の機能キー部分にある 「半角キー」一発でIMEのONN/OFFができるというのはなかなか便利である。

ざっつと眺めた限りではコントロール基盤はそっくりそのまま入れ替えが可能と思われますが、この確認はまた後で。  画像も記録しておかなくっちゃいけないし。          
   
とりあえず報告だけ...コントロール基盤の入れ替えは可能でした。 

いずれまとめることにして EC レベル と 青丸と基盤構造についてはこちらもご覧下さい

 

  Back to Top


5576-002
アルプス製 板バネ機構スイッチ採用(クリック有り) 
機械式接点構造 
 

5576 Keyboard-2    P/N 94X1110

5576-001のFunction Key を通常の12個にすると同時に、左側の 10個の特殊キー配置を廃止して一般的なサイズのキーボードとしたものです。 同時に カーソルキー、 その上の 6個のキーなども M型と 同じ配列になっており、A01の原型といえる キー配置になっています。 スイッチ機構そのものは 5576-001 と同一でその感触はほぼ同一です。  製造時期によって2種類のタイプがあり、キースイッチを固定する鋼板まわりの材質が異なるようですが、このあたりは詳しくありません( この構造の違いは打鍵時の感触に微妙な違いをもたらしているようです。) 
このキーボードは 左 ALT KEY位置に 漢字/カタカナ KEY があり、左Alt を多用するクセのある方は多少戸惑うのではないかと思います。 他には 数値キー部の最上段の配置や日本語表記のキーが多い というあたりが次に紹介する A01 と異なります。 なお、 右Alt キー は 「前面キー」という表示になっています。 

「配列が特殊である」という点を除けば多分これは日本IBMの 「最高傑作」であろうと思います。 PS/2 モデル M との親和性という観点で A01 に一歩譲りますが、A01より軽めのタッチとスムーズなキーの戻りなど秀逸なキーレスポンスとその堅牢な造りから多くのサイトで優れたキーボードとして評されており、PS/55ファンの勝手な思い込みではないことがおわかりいただけるのではないかと思います。 左ALTがどこにあろうが関係無い、という方にはこれしかない......というか 002に魅せられた方こそそうなるのでありましょう。

EC No. による PS/55 との非適合に関しては 一部のキーが異なる表示となる、という問題ですので、そういうものだと割り切れば特に大きな問題ではないのかもしれません。 

クリック感のある アルプス板バネキースイッチの感触が大好き、という方は 001 より 002を選ぶのがよいでしょう。

 002 の象徴 漢字・カタカナキー

   SP Unit

  

SP Volume

 

P/N、EC 共に制限なしのものですが、 いわゆる 青丸印はついていません。 ただし私は ステッカーとかは掃除の際に剥がしたりするので、これの青丸がラベル刷り込みでなく、 ステッカー状の物だったとしたら、もしかしたらついていたのかもしれません。 他に所有する刷り込み済み青丸ラベルとの違いは...... FCC 認証の記述がこれには無い。

 Label

 

前期型と後期型
先に紹介した Fantastic Realism で前期型と後期型の基盤の違いを見ることが出来ますが、 前期型は更に2種類にわけられるようです。

Fantastic Realismで紹介されている前期型基盤は画像でみる限りフェノールの基盤のように見え、更に "フェルト"のような布が表側に敷かれている、という事です。  5576-001 の書きましたように 当方所有の 001前期型は 金属プレートに貼り付けられたガラス基板 + ペコペコ のセルロイドみたいなシート という構成です。  という事は 002 も同様のものがあるのではないかと思い、 上の画像の EC No. C27684品 を開けて見ました。

推測は正しく、 EC No. C27684品 の基盤は手持ち 非適合EC の 001 と同じ構成でした。 つまり前期型には少なくとも基盤表面に敷かれている物の素材に「 フェルト状の物」 と 「ペコペコ系の物」 の2種類があるという事です。 基盤そのものについては 当方の EC No. C27684 は間違いなく 金属プレートを併用していますが、 もう一方が 金属プレートつきなのかそうでないのかは Fantastic Realism の画像だけでは判断できません ( たぶん金属プレート無しではないかと思うのですが...)

以上のことからすると 5576-001 前期型も同様に2種類の基盤が存在するのかもしれませんね。  だからどーなる って事もないのですが。

 

青丸印
青丸無しの 5576-001 でEC 適合のものがある。
当方所有の 002 もEC適合だが 青丸は無い。
つまり 青丸無しでも EC 適合のものと非適合のものがある。
青丸無しと 有りとの明らかな違いの一つは 基盤構造 (当然それを支える筐体構造 も) である。

以上のことから 青丸印は 適合/非適合のEC あるいは S/N を示すのではなく構造の前期/後期 を区別するものなのではないか.....と勝手に推測する次第。   加えて基盤構造の新旧 と EC No. とは必ずしもリンクしていない可能性がある。     断言はできないのでとりあえずこちら    2003.07.29



Back to Top


5576-003
ブラザー製 Buckling Spring 機構採用 
薄膜式接点構造(Membrane contact ) 
 

5576Keyboard-3   P/N 65X1121

  

後述の 5576-A01 と共に ブラザー工業製*1の Buckling Spring機構を採用し、002配列から 右側数字キーを省略した一種のスペースセイバーキーボードです。
打鍵感は A01 と同一というわけではなく、バネの感触がA01に比べるとややルーズな印象を受けます。 これは打鍵時の「音」に起因するのかもしれません。
A01 よりは  PS/2 Model M の感触に近いような感じもありますが、もしかすると固体差なのかもしれません( あるいはスプリングがヘタっているか...)。

最近( 2003年 6月)では 002/A01以上に人気があるようで Yahoo オークションで専用数値キー  P/N 65X1137 込みで \20,000 前後の値がついたりするようです。 

ブラザー工業製*1
Qwerter's Clinic のTanaka氏によれば少なくとも A01の場合 実際には Nagano Techtoron という会社が製造した可能性が大であるとの事です。

 

上; 背面ラベル 
これも ECNo.A27689 で大当たり 。 486 系では使えない。 癪だから字体を小さくしとこう

左; 背面 SP 
001/002 とは形状・位置が異なります。


2003.07.25
C01  003のマウスポート
5576-C01の Trackpoint部のことをあれこれ調べているうちに一点疑問が湧いてきた。
  
   003の背面の マウスコネクタは何のためについているのだろう?

私が所有しているケーブルはいずれも 2番と 6番のピンは接続されていない。( Qwerters Clinic のTanaka氏によれば PS/2 Plug 6番と キーボード側 1番が接続された スピーカードライブ用のケーブルがあるという事です。  どうりでうちの0001/002/003 達は PS/55に繋いでも 寡黙 だったわけだ )。  マウスのDATA,CLOCK信号用に 2番と6番が結線されていない以上マウス信号を送出できるわけが無い。 実際に接続してみたがやはりマウスは認識されない。 魅惑の鍵盤で調べたところ003セクションの末尾にやはり 「PS/2では使用できない」、と書かれてれている。一番最後の 「...でもマウスポートは使用できます。」 というくだりは  "AT機用の別売ケーブルを使用してAT機に接続すれば...」という意味だと思うが、私は AT仕様はさっぱりわからないので頭の中が ? で一杯だ。 ケーブルのプラグ部分を壊さずに分解して C01 のケーブルをうまく仕込むことができればマウスポートもちゃんと使える....のではないかと思うのだが、そもそも壊すことなくこの特殊なPLUGを解体できるのか...
どうせなら全ピン結線ンタイプのOptionケーブルを販売してくれればよかったのに。  敢えてマウスをキーボードに繋ぐ必要はない、といえばそれまでだが....

          2003.07.29  Pin番号 を勘違いしていたので訂正
          SP信号線付き ケーブルはこちら

Back to Top

 


5576-A01
ブラザー製 Buckling Spring 機構採用 
薄膜式接点構造(Membrane Contact ) 
 

5576-A01 Keyboard    P/N 79F0167

いつ頃出たのかは定かではありませんが、 DOS/V 登場の頃の 5510シリ−ズ( 1991年 5月頃 )、5530-U ( 同10月頃 ) などの標準添付品です。  A01配列は OADG標準配列として、その後の日本語キーボードの基本配列として定着しています。 
5530-U のパンフを見ますと 「5576-A01同等品 (標準装備)」となっています。  どういう ”同等品”なのか見てみたいものです (ただしシステムガイドでは A01標準装備 となっています )。

標準装備の機種; 5510-Z/S/T、 5530-U、 5530-U/SLC、初代Aptiva

同系列でも 5530-V は別売となっています。もしかして "PS/55Z" は 30-Uで終わっているのかもしれません。 30-Vのパンフにも "Z" の記載はないし.... 

マルチステーション以来 001/002と独自路線を歩んできた日本IBMが、 US IBM同様 Buckling Spring 機構を採用したわけですが、スイッチそのものは M型 のそれとは異なり、ブラザー工業がクロスライセンスの元で新たに開発したものであるとのことです。  PC そのものも金のかかった製品でしたが、 K/B も同様に金をかけて作り上げたということでしょうか。 
A01 のバネ機構は電動タイプライターの世界で日本人の趣向を充分に知り尽くしたであろうブラザー工業の持てる力が十二分に発揮されたスイッチ機構で、押し込み具合、クリック音、精度(ぐら付きの無さ) などなど 本家の M型に優るとも劣らない....というか、日本人である私には 「優っている」ように感じるのだが....キーボードの中のキーボード といえるものです。 クリック音はM型よりややトーンが高い感じで M の「コチコチ」に対して 「カチカチ」というような感じでしょうか。 M ではややルーズな残響を感じますが A01 は カチッ と決まるような気がします。  このきまり具合があまりにも直線的で直球勝負的な側面が場合によっては 「堅苦しさ」 という評価になったりするようです。 また各サイトの評価にも見られますがキーはやや重めでかつクリック音もやや大きめですので長時間の打鍵には不向きかもしれません。 私はてきとーな性格ですが、A01の律儀さは何故か大好きです。 ま、何より普通の配列だしサイズ的に日本人向け といえなくもないです。 

一点だけ A01 で好ましくない点を挙げるとすれば、 Enter キー、 数値キー部分の Enter、 + 、0 、そしてスペースバーのキータッチが他のキーと違いすぎる、ということがあります。 ( このあたりは 002 ではほぼ 均一のキータッチとなっています。) 

冒頭にも書きましたが私の PS/55ライフは A-01 と 002 で始まりましたので、これらが「キーボード」そのものであり、他のものがおかしいというか他のものはあまり知らない... という 「井の中の蛙」状態 といえなくもありません。 

            ちなみに上のKEYBOARD 全体画像と下の内部画像には間違いがあります..... ^^; 

Key Cap

着脱式Key Cap 
形状は Model M と似ていますが実際には異なりますので流用はできません。 

001/002/003あたりでは透明キャップの使用により接続するマシンに合わせていたようです。
 

  

内部全景(上)

  

他の機種と異なり 5576-A01 などという表記はありません。 

  

A01 の内部、分解パーツの画像についてはこちらにどっさりあります( IEでないとエラーが出るかもしれません)。 
 
 

 Back to Top


5576-C01
US IBM製( Lexmark? )Buckling Spring 機構採用 
薄膜式接点構造(Membrane Contact ) 

棄ててしまったので画像はありません。 ITさんの 「鍵人」 サイトでご覧下さい。 

A01 から 数字キーを省き   に TRACKPOINT-II を装備したスペースセイバーキーボード、という趣ですが、正しくは 「M型キーボードに....」 というべきではないかと思っていたのですが、案の定 各サイトを調べてみますと A01 とは異なると書かれています。 使用しているキー機構はブラザー工業製ではなく、M型 と同様のUS IBM製(というか Lexmark 製というか...)キーのようです。 このため A01 のタッチに慣れた方は どことなく 「遊び」が多いように感じるのではないかと思います。 原型は Model M13 Trackpoint II (92G7461)と思われます。

と思ったのですが、Unicomp の Endura Pro UNI04G6 はどう見ても 5576-C01と兄弟です。 UNI04G6には Win Key がある、縦置き用の回転式用スタンドは無い という違いはありますが、筐体の雰囲気やマウスコネクタが右サイドにある点はC-01と共通です。 Model M13 は News Letterからすると1996頃に発売されたようですので、 C-01の原型とはなりえないことになります。 もしかすると UNI04G6の原型モデルが LEXMARK で製造されてそれの日本語モデルがC-01になり、その原型の金型を引き継いだ UNICOMP がUNI04G6で復活させたとか...


2003.11.25
何を勘違いしていたのか 「数字キーを除き...」などと C01 と 003 をごちゃまぜにして書いてましたので訂正しました。. C01 も何とか入手できましたし、いずれ全面的に書き直そうと思うのですがなかなか時間が取れません。

このキーボードは MCAではない PS/55 のGreen PCシリーズである 5538 の付属キーボードとして登場しました。  マウス、キーボードを一つのプラグで兼用する 「シングルケーブルタイプ,  P/N 66G8363」 とケーブルが途中で マウス用、K/B ポート用に分岐する「Yケーブルタイプ, P/N 66G8362」の2種類が存在します。  5538での正しい使用方法についてはこちらをご覧下さい。 といいましても 図説通りに接続しなくても特に問題は無いようです。

  

特に問題は無い、という表現は 5538/5537 との接続においてという意味であり、このままでは誤解を招くので以下追加。

5538、5537愛好家の報告によればPC側コネクタが二股に分岐していないタイプ、すなわちシングルケーブルを「中間ケーブル」無しで 5538/5537 のキーボードポートに接続して特段の問題もなく トラックポイントを使っていたという事です。 
俗に言う 「互換機」ではそのまま繋いでもトラックポイントは使用できないようですから、その意味では 問題がある という事になります。 

Yケーブル仕様のものも中間ケーブル無しで多くの方が PS/55、5538、 互換機を問わず使用しているのではないかと思います。

なお、記憶が定かでありませんが IBM PC720 6860 ではシングルケーブルでトラックポイント部も動作していたという事でした。

5538に添付されていた紙切れによる接続方法を見る限りにおいて「中間ケーブル」は通常 N/C となっている 2番・6番端子 を含めて全ピンフル結線としただけのケーブルではないかと思われます。 マザー側で K/B ポートとマウスポートをクロスで結線しているのではないか....?

と、ここでどうせならと確認してみました。

5538-YVB、 PC720 ( DX4 モデル ) の K/B ポート 2番・6番 とマウスポートの 1番・5番 のそれぞれを導通チェックしたところ、 ピンポン!  2-1、 6-5 が同位となっています。  5551-R/N を同様にチェックしたところ2機種共に導通はありませんでした。 ただし わざわざ 中間ケーブルなるものを作るくらいですからケーブル側コネクタ内部に C・R などを使った何らかの細工が施されているのかもしれません。 なお、 PC720 486モデルはMCA機、ISA機を問わず同様です。 P-100 の 6863 は未確認ですが、仮にこれがOK であれば PC750 6883 も OK という事になります。  C01 を持っていない者があれこれ言ってもしようがないのでこのあたりでお終い。


私は以前にジャンクでシングルケーブル仕様を一台入手したのですが、残念なことにTRACKPOINT機構のフィルムケーブルが切れていて、そうこうしているうちにキーボードエラーで使えなくなりましたので棄ててしまいました ( 後悔 先に立たず....) 。   キーボードとしての質感は今いちでしたが 5538 の相棒としてエラーなしの C01 を入手したいものです。
 
 

Back to Top


5576-B01
RUBBER DOME SPRING 
薄膜式接点構造(Membrane Contact )   導電ゴム式

1993年5月の2代目 PS/V 2405 から 標準装備品として添付されています。初代 PS/V では A01 が標準装備となっています。  PS/55 では 5551-N/Y が発売された頃になりますが、 PS/55の場合はこの時期の製品はほぼキーボード別売となっています。( そもそも PS/55 は基本的に K/B は別売で、 DOS/V黎明期のPS/55Z にのみ A01 が標準付属だった。 ) 
IBM鍵盤 が「高品位キーボード」の代名詞であったとすれば、 5576-B01 はその範疇から外れたいわゆる廉価品のはしり といえようかと思います。
世に溢れる 互換機用のフニャフニャキーボード(などと書くと ラバードームのノンクリックタイプ愛好者の方々から怒られそうですが )と同じ ゴムカップ式のスプリングが金属スプリングに取って代わっています。 フニャフニャの はしり ではありますが、感触は比較的良好で(あくまでも ラバードーム系の中ではという事です)その後の粗製乱造キーボード群よりはまだ使える、というところ....。 

キートップの印字はデカールのようなものでできていると思われ、使い込むうちに剥がれたりするようです。 (これはシルク印刷の上にフィルムコートする手法でできているとの事です )。 

    KEY TOP の刻印についてはこちらのサイトに詳しい情報が載っています。 

2003.07.09
どうやら B-01 には逆L字のENTER KEYのスイッチ周りの構造に2種類あるようです。

EC No.D22641 のものはスイッチがキートップ下部(改行マークあたり )についており安定金具は上半分を支持するようになっています。 
一方 EC No. E15126 のほうは スイッチがキートップの中央にあり、安定金具は縦方向にキー全体を支持するようになっています。 

テスト機に繋いでいた日焼け、文字消えの比較的少ない D22641 のほうは以前から ENTER KEY が引っかかる感じがしていたので、先ほど何気なく取り外してみて、”パーツが紛失していないのであれば” 構造的な問題ではないかと思いました。  他のものはそうでも無かったように思ったので日焼けと文字消えがひどくてしまいこんでいた ECレベル E15126 のものを調べてみて違いに気づいた次第です。  E15126 の方は 押す位置 によらず均一な動きしますが、 D22641の方は ENTER KEY の上半分( 特に出っ張った左側)を押した場合キーがひっかかってしまいます。   もしかして以前に掃除したときにでもパーツを紛失したのかな〜??  仮にそうであっても構造的な問題は変わらないので動きが大幅に改善されるとも思えません...
EC No. からすると E15126の方が後期という事になるのではないかと思えますが......

画像はいずれ暇が出来たときにでも。

B-01 は Made in Japan もあるということのようですが私は残念ながら マレーシア製しかみたことがありません。

 


結論 ? 

よーするに キーレスポンスに関しては 002、A01 甲乙つけがたく、その日の気分で揺れ動く、けど 002 は左ALTがないため常用するのは結局 A01 、という私です。 

A01は反発が強すぎるという意見もありますが、 私はプログラムをビシバシ書くわけでもなく、ごく一般的なユーザーですから (キーを叩く頻度という意味で) キーを叩きすぎて疲れるという事もありませんし.... 

A01をベースにした "C03"、 あるいは 002 のアルプススイッチを採用した "C02" なんてのをぜひ作ってほしいものです。 
 
 

  

 Back to Top

PS/55 Index Page

 
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送