Filco
Majestouch
Model No. FKB108M/NW
FCC ID. N/A
Switch; Cherry MX/Brown Soft Tactile
Layout; 108Key Japanese Layout
Fixed Strait cable, USB interface
( USB to PS/2 connector enclosed )
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スペック
メーカーサイトより抜粋
108キー メカニカルMX tactile feel
キーピッチ/19 mm
キーストローク/4 mm ±0.5 mm
サイズ/幅 440 x 奥行 138 x 高さ 35 mm
※(スタンドを立てたときの高さ 47.5 mm)
ケーブル長/1.5 m
重量/1.2 kg
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Majestouch FKB-108M 関連サイト
メーカーサイト ダイヤテック
いまじゅんのほおむぺえじ Majestouch
Majestouchレビュートップバッター
mousefan
FKB108M/JW FILCO
USB/PS2 かな有り 白モデル
電脳遊戯の嵐
FKB108M/NB
かな無し 黒モデル
妥協も肝心。
まずは予想を充分に上回る出来で現時点
( 2004.12月 )において Filcoブランドの傑作といえると思う。
使いこみで解消されるかもしれないが打鍵時に軸の摩擦感があるという点、
スタビライザ付きキーの動作にややバラ付きがある点、
更に (私にとって )一番残念なのは
日本マーケットのみを対象とした
日本語レイアウトモデルのみであるという点、などなど細かいことをいうときりが無いが、頑丈な筐体とほど良い重量、シルク印刷とはいうものの形状・素材共に高品位のキートップなど、
FKB-91JU/JP
で指摘されたマイナス面を概ね改め、一番の問題だった
ミニ形状に詰め込んだ変態配列をフルキーボードとしてごく普通の配列としたにことにより、より使いやすくかつ
MX/茶軸
の良さをそこそこ引き出したまともなキーボードといえると思う。
黒・白の2タイプに加えでいずれでも
「かな有り」、「かな無し」のバージョンがあり、好みに応じて選ぶことができるのは良いことには違いない。
個人的には
「かな無し」を出すくらいなら英語配列モデルを設定したほうがよっぽどましだと思いますが、そうすると
鉄板金型を2種類用意しなければならず、スイッチ基板もそれに対応したパターンにする必要があり、コストを切り詰めるには
日本語モデルのみとするしかなかったのかもしれません。
FILCO キーボードは日本だけではなく
韓国あたりでも需要はあるようなので
英語配列を設定する事はそれなりに重要な事ではないかと思うのですが
国内・海外を合わせても英語版は販売量が見込めないのでしょうかね。
以下は入手した
白モデル「かな無し版」によるレビューです。
一部で指摘されているように
FKB-91JU/JP
とは筐体構造が異なり、キートップも別物となっていることから、製造元は
91JU/JPと異なり台湾StrongMan社製ではないのではないかと考えられますが、ことが明らかになるまでは断定するのは止めておきます。
しかし StrongManだと コントローラーCHIP
にも自社名をプリントすると思われるのでここは順当に他の供給元によるものと考えるのが妥当なのかもしれません。
キ−トップ
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上でシルク印刷と書いたもののこの画像を見るとそうではないうようにも見える。
一部の文字は盛り上がったりしているのでやはりシルクだと思うのだが.... |
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左はJU/JP系の黒のキートップ、
右は本機。ほとんど同じ物のようみ見えるが
別物だと思ってます。 |
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108Mのキートップは横幅が若干長く
表面積が大きいように思われる。
ラフな計測では 108M は横幅 16.9mm、 91JP系
16.5mm。 |
91JU/JP
のキートップを好まれる方もおられるようですが、私としては
108Mのキートップのほうが好ましく感じます。
91系のトップ表面形状は CHERRY G80
等と似通ってはいるものの、全体として材質的な
「軽さ」 を指先に感じてしまうのですが、108M
のキートップは表面の梨地仕上げのサラサラ感や、僅かに広めの表面積
(
結果として表面のカーブがやや緩やかになっている
) が
指を乗せたときにとても具合よく感じられます。
但し 「サラサラ感」
は擦れ感に通ずる面があり連続打鍵ではスイッチの摩擦感を増幅させる一因になっているのではないかという気がしないでもありません。
ちなみにメーカーの謳い文句によればキートップ表面や外装に
傷・磨耗を防ぐために 「トップコート処理加工」
を施してあるという事です。
Key Switch
( 独CHERRY社 MXスイッチ; Tactile Feel Ergonomic 「
茶軸 」 )
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最近よく見かける
「こげ茶」といわれるタイプです。
私としては 現時点( 2004.12
)ではあくまで想像ですが
色による違いはないのではないかと考えています。
むしろスイッチが実装される形態によりタッチの差が発生しているのいではないかと...
これを証明できるのは
「赤茶」版をお持ちでスイッチを取り替える勇気のある方か一部の韓国キーボードマニアでありましょう
)
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筐体
バスタブ形状でかつリブ入りというけっこうオーソドックスな構造で剛性を稼いでいます。.
が、成型精度というか仕上げに難有りです。
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もしかして「仕様」あるいはデザインかと思いましたがこれはやはり
「バリ」でしょう。mousefanさんもそのように指摘されておられますし...
見えない部分ではありますが... |
これはいかにもチープだ |
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しかし考えてみると狭い筐体内で基板下に這わせておくには組み立ても考えると一番手っ取り早い方法ではあります。 |
基板は下部ケースにスッポリと収まり、余分なスペースというものはありません。
まるで フルサイズの APPLE GS II といったところ。
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それにしてもケーブルはなぜ中央から引き出したのでしょうね。 |
基板裏面、コントローラー
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基板裏面
素性を示すエッチングは見当たらない |
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素性を示すものといえば
ENCODER CHIP上の MEGAWIN のロゴ と 基板上の CST-108
FKB108J のシルク印刷のみ。
MEGAWINは台湾のCHIPメーカーのことだと思われますが、CST
はCOSTAR以外に見当がつかない。 |
ロゴ
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かっこいいといえばそれまでだが、こういうところにこだわるより、まずは仕上げ精度やケーブルの品質や処理にこだわって欲しい。
その上での 自己主張
なら大いに結構なのですが、ちと寂しい。 |
最近の新製品でまともなキーボードは少ないし、あっても
おいそれと手が出ない価格であったりすることを考えると、トータルとしてはふんばった製品であると言えるのではないかと思います。
擦れ感について
茶軸
はタクタイルポイントで特に軸の戻りの際に擦れ感を感知させる要素があると思います。
しかしながらキーボ−ドとして出来上がった場合、擦れ感にはかなりの差が感じられます。
原因として考えられるのは
@ キートップの良し悪し
A もしかすると「茶軸」スイッチそのものの製造地(工場)による差
B 鉄板が増幅させる要素をもっている
等が考えられます。
@は無視できない要素で別のキーボードでキートップの違いにより感触が大いに変化する事は確認しております。
Majestouch でもそうであるかどうかはもう1本Majestouchを入手するかあるいはキートップだけ入手できた時に検証してみたいと考えておりますが、これは無理かな。
A
については軸だけであれば取り替えれば判明する事ですが、接点バネの出来具合いまで考慮すると、良品を実験台にせざるを得ずなかなか難しいものがあります。
Bも2種類のキーボードとユニットを相当数入手する必要がありますのでこれまた現実的ではありません。
素人レベルでやるとすれば @
のキートップの入れ替え、
あるいはキートップに手を加えることによる変化を確かめるというあたりが限界なのかもしれません。
たかだかキーボードにそこまでやるか、という気もしますが...
限られた実験で明らかなことは
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茶軸化した Cherry G80-3464HKMGB
( 2色成型キートップ )は 擦れ感
は皆無であり、同じロットと思われる
茶軸を採用した鉄板入り某キーボードに 3464HKMGB
のキートップを載せると ゲッ!
と驚くほどの擦れ感が出る。
その
某キーボードは91JU/JP系と思われるキートップが載っており、そのままの状態では
擦れ感が 大 である。
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3464HKMGBのキートップをMajestouchに載せると
Majestouch本来の状態よりわずかに擦れ感を感じる。
ここまでだと
某キーボードのスイッチが良くないのだろうと思われるかもしれないが、3で
けっしてそうではないことがわかる。
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Majestouch
のキートップを某キーボードに乗せると某キーボー本来のキートップより感触が良くなるものの、擦れ感はMajestouchより感じられる。
つまり某キーボードはキートップを替えただけで
擦れ感が減少し「良い方向」に変化する。
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某キーボードのキートップに
MAD Sandy's Adjustment
を施すと、某キーボードの擦れ感は大いに軽減され未処理キートップあるいは3464HKMGB
のキートップの時に感じる擦れ感はほぼ解消される。
これを Majestouch
に載せると擦れ感は若干軽減される。
では手を加えた 91JU/JP系がベストかというと
残念ながら形状、指先の納まり具合は先にも書いたように
Majestouch のキートップの方が私の好みである。
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4.の修正済みキートップを
3464HKMGB に載せると
3464本来のものと大きな違いは感じられない。
強いて言えば音が若干丸くなるというくらい。
おおppppp... (これは書きながら
実際に使用中のキーボードのキートップを抜き差しした残骸
です )
つまり... MXスイッチを基板に実装した場合、基板の持つ 「たわみ」 とか
「しなり」
というのはそれなりに意味があることで、全てにおいて
金属プレートが優れているというわけではなく、
金属プレートマウントの場合は製品としてのバランス
を大いに考慮する必要があるという事であり、
キートップ並びに筐体は製品としての良し悪しに大きく影響する....という事だと思う....
特に茶軸 (たぶん白軸も
)ではその傾向が大なのではないでしょうか。
茶軸を無難にまとめるには
基板実装かもしかすると金属であれば材質に粘りのある
アルミプレートが向いているのかもしれない、と思いつつこの項はお終い。
2004.12.26
2005.02.02 追記
茶軸の擦れ感を増幅させたり、押さえ込んだりというのはキートップが大きな役割を果たしていると思います。
キートップのできがよければ
鉄板でもアルミでもそれほど問題にはならないと思われます。
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