鍵盤界の王ともいうべき IBM PC/AT
5170用 84Key Keyboard のクローン、いわゆるコンパチ
キーボードです。
外観はもとより、キーレイアウト、足の構造なども忠実に真似ています。
が、NMB
のそれと違ってクローンの域を超えてはおらず、やはり
本家を超えるにはあの独特のバックリングメカニズムと対等に渡り合えるスイッチじゃないとなかなか難しいものがあります。
本機で採用されている Futaba製スイッチは Mouse
Fan の ここ
に詳しい説明があります。
また同じスイッチを採用したSejin製Packard Bell 101
を 鍵盤午訪斎
でみることが出来ます。
スイッチ構造についてはイマイチ理解できませんが押し込み時の底突き一歩手前のとても小さな
「クッ」 という音と戻りの際の派手な 「ッチャン
!」という音が大きな特徴で、某サイトオーナー言葉を借りれば
往復合わせて 「 カックン」 = 「カックンスイッチ」
となります。
この感触はたぶんい押し込まれた回転プレートバネが一気に跳ね返る(戻る)ところから生じているのでしょう。
私はどちらかというと押し込みで「カチッ」とか「チッ」とかのクリック音を出し、戻りは軽微な音、という方が好みです。
戻りの味付けによってきーの感触は良くも悪くもなり、たとえば IBM
5576-C01のバネの残響などは失敗例だと思っています。ところがこの
キーボードのスイッチの戻りの音は不要な残響なんかじゃなくてむしろこの音そのもので
「おれは Futaba だ」 と自己主張しているといった感じです。
スイッチ基盤を取り付けたメタルプレートがそのまま底板となっていますが、このプレートをダンプすれば戻りの音もまた変わってくるのではないかと思うのですが、
現状では自己主張が強すぎて優雅さにやや難有りというところでしょうか。
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厚手の二色成型のキートップ。
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白 の丸軸スライダ かなり安定しています。
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取り立ててどうという事もありませんが、スタビライザーは剥き出しのバーではなく、アルマイト処理なのか単に塗装してあるだけなのかはわかりませんが黒色で何となくカッコイイ。 |
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キートップ形状は上に行くに従ってやや丸み帯びた形になっていて、トップ上辺はかなり上の方に膨らんだ独特の形状
です ( NEC の88キーボードもどことなく似ている
)。
このあたりがいっそうレトロ感を醸し出しております
^^;
字体はくっきりはっきり、やや濃すぎる感じ |
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IBM PC/AT
の配列をそのマンマ踏襲したキーレイアウト。
盤面左に10個のFUNCTION KEY を配置し、
右手にカーソル兼用の数値キーを配置。
ESC キーの位置も PC/AT 5170 と同じ。 |
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パネルそのものはシリンドリカルではなくフラット
パネルにフラットプレート。
キートップの形状でステップスカルプチャを実現しています。 |
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中央の配線は AT/XT切り替えスイッチ用 |
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基板に記された DATACOMP のロゴ |
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IBM PC/AT を追っかけて1986年
6月にマーケットに出たようです。
オリジナルから2年の隔たりがある割には改良とかオリジナルを超えようという意気込みとかは希薄....です。
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SUNG WEI って何だろ ? |
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基板表面 キースイッチ側にもDATACOMPのシルク印刷。 |
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底面は鋼板に黒色塗装をしたものがそのまま用いられています。
picture is not
available this moment. |
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FCC ID の認証は 06/20/1986。
申請はDatacomp Electronics Co Ltd
となっています。
LABEL左側に AT/XTの切り替SWの表示があり.. |
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背面に設けられた
小さなAT/XT切り替えSW |
キーボード界を席巻した感のある ALPS
メカニカルスイッチ ではなく FUTABAスイッチ
であるという点がこの Datacomp製 AT 84 ( 販売元は SIREX USA. INC
という会社らしい )の持ち味でしょう。
やや黄ばみが見られるのが惜しまれます。
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