Chicony KB-5191  

"Lady Chatterley"
   
 
  FCC ID  E8H5IKKB
  Model N0. KB-5191 
JUN. 88 Made in Taiwan

Part I

Part II ( スイッチの正体)、     Part III

"鳴くキーボード" というか  "さえずるキーボード" というか....

スイッチの中でなにかがチリリンと鳴いている。  私としては、たとえば 5576-C01にみられる 変な残響 は大っ嫌いなのだが、このキーボ−ド はちょっと別。 静かにしろと言いたくならないでもないが、 チチチシャリン とか クリックの後でやけにかわいらしい チリリ... という音が聞こえてきます。
面白いのは キートップを外して指先で軸を直接押し込んだ時はタクタイル感はあるものさえずりは指先でダンプされてしまうのかあまり感じる事ができないのだが、キートップを取り付けて普通に打鍵すると軽微なクリック音とそれに続くさえずり聞こえる、なんとも摩訶不思議なキーボードである。   スイッチの中で 金属がすれているような転がっているようなとても不思議な感じ。  たぶんキートップを取り付けると硬質なプラスティックで内部の鳴きが増幅されるのでしょう。  

本当は番号でいうと一つ古い 5181 が欲しかったのですが、いろいろあってこのKB-5191に
 "なってしまった"。  そして結果的にそれが 大正解 でした。
  
みかけは画像の通りごく普通。
右上の4個のLED( 右端 は On Line となっていて要するに電源LEDでしょう )の配置が凝っているといえば凝っているが、これはむしろデザイン的にはヤボったく感じる。  全体の華奢なイメージとバランスを欠いた大きさだと思う。
パネルは左右両端中央がやや膨れ上がった逆シリンドリカル風で、古いChiconyによく見られる がデザインとしてはさりげなく個性的でいいんじゃないかな。 Mouse Fan に挙がっている Susteenマハなんとかもやはり 9600系でほぼ同様の形状ですね。  Chicony Design とでもいうのでしょうか。

キーボードとしては軽量級でなんとなく頼りなさそうな感じがする。
さて、この摩訶不思議なスイッチは一体何者?  ALPS でも ACER でもFUTABAでもなくて  FOCUS の偽ALPSでもなくて....

 

クリック ! 

さっぱりわからんな〜 、 白軸は Soft Tactile という事だけど... この感触をそういうのか.....違うはずだ...

Qwerters さんとこの Cherryスイッチの解説を読んでもこのスイッチのさえずりの秘密は書かれていない。   白軸はタクタイル感はある という事だがクリック音があるとは書かれていないし....88年製 という事なので現在の軸色区分と異なるのかもしれないし、あるいは使い倒されてスイッチ軸周りの磨耗による遊びがこの音を出しているのか......。 

MX黒軸リニアよりかなり軽く仕上がっているが、 どう割り引いても クリック系 のスイッチとしか思えない。  さえずり はよく聞いてみるとハウジングの中で たとえば 「芯棒の周りで何かがクリックと同時に 1, 2回 跳ねている」 というような感じで、 Qwerters さんとこの 青軸の説明 がとても近いように思えるのだが....説明図の白い樹脂が(感覚的には金属音ではあるが )抜けた後で軸上を1〜2回跳ねて上下しているような...あるいは芯棒より一回り大きなリングが芯の周りでブレているような音。


ご本家 Cherry の G80シリーズはFunction Keyから上端までが必要以上に広く体的に大きめになるが、この Chicony KB5191 は A01風なサイズになっており、デスクトップPCを文字通りデスク上に横置きにして手前にキーボードを配置せざるを得ない時 このサイズはとても扱いやすい。 

 

キートップは2色成型...かと思いきや、 Function キーを抜いてみると...
最上段の列は浸透印刷でへんなところで手抜きしている。

 

画像 行方不明 m(_ _)m

けっこう薄めの基盤なのでたわんでしまいます。 これは CHERRY G80でも同じ。   右の画像で見えるように貫通ポストに基盤穴を合わせるだけでネジは使用されておらず、 表カバーで挟み込むだけという、これまた最近の CHERRY でも見られる構造です。

 

 

黒いベース部分は画像では金属のように見えますが紙フェノールの基盤で、ご本家製品と同じく基盤に直接スイッチが取り付けられています。   尚基盤表面のスイッチ取り付け口の周りは薄い不織布のようなものが敷かれている。 

 

というわけで当然ベースパネルはシリンドリカルではなく、キ−トップの形状を変えてステップスカルプチャを実現している。

 

尚、最下段から "S" 列 までのキーは盤面手前から後方上部にかけて曲面で絞り込まれており, Cherry G80 のキーに似ているが、本家G80は平面で絞られているという違いがあり、曲面と平面で どういう効用があるのかはわかりませんが、何となくありがたみがあるような.... 
FUNCTION KEY と数字列は同じ型を使っているように見えます。

わかりづらいかもしれませんが左の画像が 5191で、手前 に向かって曲面で絞り込まれています。    右はCHERRY G80 黒モデルの同じ Zキー。 真っ黒で余計わかりませんが 平面をネジって絞り込んだという感じです。 (下のスタビュライザーバー右側の画像がむしろわかりやすいかも )

 

F/J の両キーのトップは他と変わらずホームポジションは一般的なお約束に従いキートップ下部の   "_ " の突起で識別するようになっている。

  

大型キーの安定金具はちょっと凝った造りになっており、キートップ側のバ−ホルダーが基盤側ホルダーに挟み込まれた状態で上下動するようになっています。   スタビライザー効果が大いに期待できそうな気が....

 

裏面はシンプル。 後部3箇所のネジと手前側両端に小さなネジ各1個 並びに 前縁に爪が5個。  5個の爪は開けるときはトップカバー後部を持ち上げ手前に引きながらはずします。爪というより スライドロックとでも言う感じ。 

 

 

右足をあげると、 AT/XT 切り替えSWが顔を出す。

足そのものは大型ですが特段変わった造りではありません。

 

FCC ID は E8H51KKB の後に -5191 が続くのではないかと思うのだが...
型番からするとそうなると思われますし、 実際にFCC IDでサーチすると E8H5IKKB-5191 がリストに出てきます。 

尚、ラベルは E8H51KKB となっていますがFCC登録上は "1" ではなく "I" が正いようです。 
ラベルの末尾番号が欠落していることもありいわゆるミスプリントと思われます。

一応基盤には "Cherry Switch Rev. A " なるシルクがある。

というわけで、現在の MX白軸 あるいは 青軸がどうなのかわかりませんが、とりあえずこのキーボードは  "SKYLARK"  とでも命名しようか 。   なんとなくファミレスっぽくてつまらない、ついでに煙草を連想する?..... 

それでは  "Lady Chatterley ".... これだな。

 ちょっと色気ありすぎで名前負けしてるかもしれない。


 

 

初版  2004.01.04
改定  2004.11.04
Last update 2013.12.16

 

 

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